WordPressの脆弱性CVE-2026-87902|悪用確認・条件と修正版・自動更新の確認

公開 2026-11-02公表 2026-09-22資料確認 2026-11-02WordPressの脆弱性 21件のまとめ

WordPress / 公表 2026-09-22

認証なしで、テーマの外にある.phpファイルを読み込ませられる。サーバーとテーマの条件がそろうと、コードを実行されるおそれ

KEV米CISAが悪用を確認
01 使われている所会社のWebサイト・ブログ・採用サイトなど

対象:WordPress本体(コア)(CVE-2026-87902(GHSA-7hp8-65ch-5whp))

02 対象と修正版7.1.0〜7.1.1、7.0.0〜7.0.5、6.9.0〜6.9.8 ほか4.7系列まで(4.7より前は、告知に修正版の記載なし)

修正版 7.1.2・7.0.6・6.9.9 ほか各系列(11/2時点の最新は7.1.4)

保守終了 4.6系:2025-07-31に終了・4.5系:2025-07-31に終了・4.4系:2025-07-31に終了

03 次にやること自社で確かめる順番

1 管理画面の「更新」で版を確かめ、自動更新で上がっているかを見る

2 上がっていなければ最新版に更新する

出典 WordPress.org:WordPress 7.1.2 Release(2026-09-22)

要点を、上司や保守の会社へのメール・チャットに貼れる文章でコピーします

WordPress本体の脆弱性CVE-2026-87902は、認証されていない攻撃者に、テーマの外にある.phpファイルをページテンプレートとして読み込ませられるもので、サーバーとテーマの条件がそろうとコード実行に至るおそれがあり、米CISAが2026年9月25日に悪用を確認した一覧(KEV)へ追加しました。7.1.2と、4.7系列までの各系列の修正版で直ります。管理画面の「更新」で版を確かめ、自動更新で上がっていなければすぐ更新します。[1][2][3]

この記事の要点
  • 認証なしで、ページテンプレートの解決にテーマの外の.phpファイルを読み込ませられます。CVSS v4は9.2(WordPressのアドバイザリ)です。[2]
  • コード実行に至るおそれがあるのは、使っているテーマに「page-」で始まるフォルダがあり、サーバー側に悪用できる.phpファイルがある場合です。[2]
  • 米CISAは2026年9月25日にKEVへ追加しました。[3]
  • 修正は7.1.2のほか、4.7系列まで各系列に入っています。小さな版の自動更新は既存のサイトで既定で有効ですが、止めている場合は手で上げます。[1][2][6]

01WordPressの脆弱性CVE-2026-87902で起きること

CVE-2026-87902は、WordPress本体の get_page_template() によるページテンプレートの解決で、認証されていない攻撃者が、使っているテーマのフォルダの外にある読み取り可能な.phpファイルを選んで読み込ませられる脆弱性(CWE-98)です。サーバーとテーマの両方の条件がそろうと、リモートでコードを実行されるおそれがあります。[2]

ページテンプレートの解決でテーマの外の.phpを読み込ませられ、テーマとサーバーの2つの条件がそろうとコードを実行される

認証されていない攻撃者読み込ませる.phpファイルを選ぶ
ページテンプレートの指定

WordPress本体

get_page_template()テーマのフォルダの外にある読み取り可能な.phpを読み込む(CWE-98)
2つの条件がそろうと
テーマ一番上に名前が「page-」で始まるフォルダがある(Twenty Twelve・Twenty Fourteen、Neve・Hestia・Sydneyなど)
サーバーWebサーバーのアカウントで読める悪用できる.phpがある(例:register_argc_argvがOnのときのpearcmd.php)
悪用されると
リモートでコードを実行される深刻度Critical、CVSS v4 9.2

出典 WordPress「Unauthenticated path traversal in page-template resolution leading to conditional RCE(GHSA-7hp8-65ch-5whp)」(2026年9月22日)

WordPressは2026年9月22日に7.1.2を公開し、深刻度をCritical、CVSS v4の基本値を9.2としています。CVE記録には、米CISAがCVSS v3.1の基本値8.1を追記しています。[1][2][4]

02コード実行に至る条件(テーマとサーバー)

コード実行に至るのは、次の2つの条件がそろうときです。[2]

  1. 使っているテーマ(親テーマか子テーマ)の一番上に、名前が「page-」で始まるフォルダ(例:page-templates)がある。古い既定のテーマのTwenty Twelve・Twenty Fourteenと、Neve・Hestia・Sydneyなど一部の配布テーマが当てはまります。
  2. サーバー上に、Webサーバーのアカウントで読める悪用できる.phpファイルがある。よく知られる例は、PHPの設定 register_argc_argv が On のときの pearcmd.php です。PHPの公式のDockerイメージと、PHP 8.5より前を使うcPanelの既定の設定が当てはまります。

条件の当てはまりを自分で判断するより、修正版に上げる方が確実です。修正版はすべての系列に出ています。[1][2]

03悪用の状況

米CISAは2026年9月25日(米国時間)に、CVE-2026-87902をKEVへ追加し、米連邦政府機関の対応期限を9月28日としました。KEVでは、更新の前に侵害の有無を調べる対象(Forensic Triage)にも指定されています。[3]

7.1.2の公開から3日でKEVに追加され、その後も7.1.3・7.1.4とセキュリティ更新が続いた

9月22日

WordPressが7.1.2を公開4.7系列までの各系列にも修正を移す

9月25日(米国時間)

米CISAがKEVへ追加
KEV米連邦政府機関の対応期限は9月28日

10月6日

WordPress 7.1.3を公開7件のセキュリティの修正

10月28日

WordPress 7.1.4を公開その後のセキュリティ更新

出典 米CISA「Known Exploited Vulnerabilities Catalog(CVE-2026-87902)」(2026年9月25日)

2026年11月2日に確認した時点で、JPCERT/CCとIPAの注意喚起の一覧にこの脆弱性はありません。

04攻撃を受けていないかの確認

WordPressのアドバイザリに、攻撃された場合の痕跡の記載はありません。[2]米CISAはKEVでこの脆弱性を、更新の前に侵害の有無を調べる対象に指定しています。CISAが米連邦政府機関向けに示す手順では、更新すると痕跡が失われるおそれがあるため、記録を先に集めてから更新し、次の点を調べます。[3][8]

  1. 更新を入れる前に、調べるのに要る記録(サーバーのアクセスログ・エラーログ、ファイルの一覧など)を集め、何をいつ誰が集めたかを記録する
  2. サイトやサーバー、管理者のアカウントへの許可のないアクセスが無いか
  3. サーバーからほかの機器へ広がった形跡が無いか
  4. 居座るための仕掛け(永続化)が残っていないか
  5. データを集めて持ち出した形跡が無いか

侵害の確認チェックリスト

チェックはこのブラウザにだけ残ります。保守の会社への依頼や作業の記録にも使えます。

緊急の場合AI攻撃リスク即点検サービス公開情報と、契約後すぐに用意できるアクセスの記録から先に調べ、被害や狙われやすい構成がないかを早く確かめます。

05対象バージョンと修正版

対象は7.1.0〜7.1.1と、4.7系列までの各系列の古い版です。修正は7.1.2に入り、4.7系列までの各系列にも移されました。[1][2]その後も7.1.3(10月6日)・7.1.4(10月28日)のセキュリティ更新が出ているため、使っている系列の最新版まで上げます。[9][5][7]

修正は7.1.2から4.7系列まで移されたが、その後もセキュリティ更新が出ているため、系列の最新版まで上げる

修正版
11/2時点の最新
7.1
7.1.2
7.1.4
7.0
7.0.6
7.0.8
6.9
6.9.9
6.9.11
6.8
6.8.10
6.8.12
6.7〜4.7
各系列に修正版がある(6.7.9〜4.7.37)
各系列の最新版(6.7.11〜4.7.39)
だから 管理画面の「更新」で版を確かめ、使っている系列の最新版まで上げる。

出典 WordPress「Unauthenticated path traversal in page-template resolution leading to conditional RCE(GHSA-7hp8-65ch-5whp)」(2026年9月22日)

系列対象修正版11/2時点の最新
7.17.1.0〜7.1.17.1.27.1.4
7.07.0.0〜7.0.57.0.67.0.8
6.96.9.0〜6.9.86.9.96.9.11
6.86.8.0〜6.8.96.8.106.8.12
6.76.7.0〜6.7.86.7.96.7.11
6.66.6.0〜6.6.86.6.96.6.11
6.56.5.0〜6.5.116.5.126.5.14
6.46.4.0〜6.4.116.4.126.4.14
6.36.3.0〜6.3.116.3.126.3.14
6.26.2.0〜6.2.126.2.136.2.15
6.16.1.0〜6.1.136.1.146.1.16
6.06.0.0〜6.0.156.0.166.0.18
5.95.9.0〜5.9.175.9.185.9.20
5.85.8.0〜5.8.165.8.175.8.19
5.75.7.0〜5.7.185.7.195.7.21
5.65.6.0〜5.6.205.6.215.6.23
5.55.5.0〜5.5.215.5.225.5.24
5.45.4.0〜5.4.225.4.235.4.25
5.35.3.0〜5.3.245.3.255.3.27
5.25.2.0〜5.2.275.2.285.2.30
5.15.1.0〜5.1.255.1.265.1.28
5.05.0.0〜5.0.285.0.295.0.31
4.94.9.0〜4.9.324.9.334.9.35
4.84.8.0〜4.8.314.8.324.8.34
4.74.7.0〜4.7.364.7.374.7.39

06バージョンの確認方法と更新の手順

  1. 管理画面(ダッシュボード)の「更新」を開き、いまの版と更新の有無を確かめます。[1]
  2. 「今すぐ更新」を押して更新します。WordPress.orgから修正版を入手して入れ替えることもできます。[1]
  3. 更新後にもう一度「更新」を開き、表の修正版以上になったことを確かめます。
  4. 制作会社・保守の会社に頼むときは、サイトのURLと管理画面の場所、いまの版、使っているテーマ(親テーマ・子テーマ)、更新前にバックアップと記録を取ることを伝えます。

07自動更新で上がっているかの確かめ方

自動のバックグラウンド更新に対応したサイトでは、この修正版への更新は自動で始まります。[1]WordPressの説明では、既存のサイトは保守・セキュリティの小さな版(マイナー版)の自動更新が既定で有効で、5.6以降で新しく入れたサイトは、バージョン管理の作業コピーで動かしている場合を除き、大きな版も既定で自動更新されます。[6]

ただし、wp-config.php で AUTOMATIC_UPDATER_DISABLED を true にしている、または WP_AUTO_UPDATE_CORE を false にしていると、自動更新は止まります。プラグインのフィルターで止めることもできます。自動更新に任せていると思っていても、管理画面の「更新」で実際の版を確かめます。[6]

レンタルサーバーで動かしている場合も、自動更新の設定と実際の版を同じように確かめます。cPanelの既定の設定でPHP 8.5より前を使っていると、コード実行の条件の1つに当てはまります。[2]

08すぐに更新できないとき

WordPressのアドバイザリとリリースの告知に、回避策の記載はありません。修正版はすべての対象の系列に出ているため、更新が対策です。[1][2]

09古い系列を使っているとき

修正は4.7系列まで移されていますが、WordPressは、積極的にサポートしているのは最新の版だけだとしています。[1]4.7より前の版は、WordPressのアドバイザリの表にはありません。CVE記録は7.1.2より前の版をすべて対象とし、米国の脆弱性データベース(NVD)も4.7.37より前の版を対象にしています。セキュリティの修正が移されるのは4.7系列までで、4.7より前の版の修正版はアドバイザリに記載がありません。修正版のある系列か、最新の系列へ上げます。[2][4][10][1]

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よくある質問

WordPressの自動更新を有効にしていれば大丈夫ですか?

条件によります。自動のバックグラウンド更新に対応したサイトでは修正版への更新が自動で始まりますが、wp-config.php の設定で止まっていることがあります。管理画面の「更新」で実際の版を確かめます。[1][6]

プラグインを使っていなくても対象ですか?

はい。WordPress本体の脆弱性なので、プラグインの有無に関係なく、対象の版なら当てはまります。コード実行に至るかは、テーマとサーバーの条件で決まります。[2]

WordPressのバージョンはどこで確認できますか?

管理画面(ダッシュボード)の「更新」で確かめられ、そこから「今すぐ更新」で更新できます。[1]

古い6.x系列のままでも直せますか?

はい。修正は4.7系列まで各系列に移されていて、たとえば6.9系列は6.9.9で直ります。ただし、WordPressが積極的にサポートしているのは最新の版だけです。[1][2]

WordPress 4.6以前を使っています。対象ですか?

はい、対象になります。CVE記録は7.1.2より前の版をすべて対象とし、NVDも4.7.37より前を対象にしています。修正が移されるのは4.7系列までで、4.6以前の修正版はアドバイザリに記載がありません。修正版のある系列か最新の系列へ上げます。[1][4][10]

出典・参考資料

  1. WordPress.org:WordPress 7.1.2 Release2026-09-22 / 修正版の公開、更新の方法、自動更新、4.7系列までの移植、最新の版だけを積極的にサポート
  2. WordPress:Unauthenticated path traversal in page-template resolution leading to conditional RCE(GHSA-7hp8-65ch-5whp)2026-09-22 / 内容、コード実行の条件、系列ごとの対象と修正版、CVSS v4
  3. 米CISA:Known Exploited Vulnerabilities Catalog(CVE-2026-87902)2026-09-25追加(対応期限 2026-09-28) / 悪用の確認、Forensic Triageの指定
  4. CVE Program:CVE-2026-879022026-09-22公開(2026-09-26更新) / CWE-98、対象の範囲(7.1.2より前)、CISAが追記したCVSS v3.1
  5. WordPress.org:WordPress 7.1.42026-10-28 / その後のセキュリティ更新
  6. WordPress Developer Resources:Upgrading WordPress(Advanced Administration Handbook)確認日 2026-11-02 / 自動更新の既定、AUTOMATIC_UPDATER_DISABLED・WP_AUTO_UPDATE_CORE
  7. WordPress.org:Core version-check API確認日 2026-11-02 / 配布元が提供している各系列の最新版
  8. 米CISA:BOD 26-04 Implementation Guidance(Forensic Triage Steps)確認日 2026-11-02 / 更新の前に記録を集める、侵害の確認点
  9. WordPress.org:WordPress 7.1.3 Maintenance and Security Release2026-10-06 / その後のセキュリティ更新
  10. NIST:NVD CVE-2026-879022026-09-22公開(2026-09-28分析) / 対象の版の範囲(4.7.37より前をすべて含む)

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