脅威速報攻撃ツール・マルウェア

iPhoneを乗っ取る攻撃ツールDarkSwordに新型「P7」、保存パスワードと仮想通貨ウォレットを狙う

影響を受けるもの
  • iOS 18.4〜18.7のiPhone(DarkSwordが対応するバージョン)
  • iOS 26.3より前のiPhone(悪用される脆弱性の一部が残っている)
  • キーチェーンに保存したパスワード・認証情報
  • 仮想通貨ウォレットアプリ(iVerifyはimTokenを名指し)

CVE-2025-31277、CVE-2025-43529、CVE-2026-20700、CVE-2025-14174、CVE-2025-43510、CVE-2025-43520(脆弱性情報一覧で確かめる)

米国のモバイルセキュリティ企業iVerifyは2026年10月8日、iPhoneを乗っ取る攻撃ツール「DarkSword」の新しい型を報告した[1]。顧客の端末で8月に見つかった感染を調べたところ、既知の型と違う部品が見つかり、改変した攻撃者が使った変数名から「P7」と名付けた。キーチェーンの中身を端末上で取り出して送り出し、仮想通貨ウォレットのimTokenを狙う命令も持つ。メモ、写真、入っているアプリの一覧も盗み、15秒ごとに攻撃者のサーバーへ次の命令を取りに行く[1]。

DarkSwordは、Googleの脅威分析チーム(GTIG)が2026年3月に公表した攻撃ツールで、細工されたWebページを開くだけで端末の奥まで乗っ取る[2]。サウジアラビア、トルコ、マレーシア、ウクライナで、監視ツールの販売業者や国家の関与が疑われる集団が使っていた。使われる脆弱性は6件で、iOS 26.3ですべて修正された[2]。

攻撃はページを1回開くだけで始まるため、社員の注意だけでは防ぎきれない。GTIGはiOSを最新に保つことを最も強く勧め、更新できない端末にはロックダウンモードの有効化を勧めている[2]。更新しても、すでに盗まれたパスワードや鍵は取り戻せないため、感染が疑われる端末で使っていた業務アカウントは別の端末から変更する。iVerifyは端末内に残るファイル名と通信先のドメインを公開している[1]。

担当者が確かめること

  1. MDMや資産台帳で社用iPhoneのiOSバージョンを一覧にし、iOS 26.3より前の端末を洗い出す
  2. すぐに更新できない端末は、更新するまでロックダウンモードを有効にするか、業務アカウントでの利用を止める
  3. BYODで業務アカウントを使わせている場合は、OSバージョンを社内システムへの接続条件に加える
  4. 感染が疑われる端末で使っていた業務アカウントは、別の端末からパスワードを変更し、多要素認証の登録端末を確かめる
  5. iVerifyが公開した痕跡(端末内のファイル名、通信先のドメイン)を、モバイル向けの監視製品の検知条件に入れる
タグ#iPhone#iOS#DarkSword#スパイウェア#仮想通貨#MDM